大半が女性。Web制作会社の男性役員がつづるBlog

女性が多い職場で肩身の狭い思いをしながら奮闘する男性役員のはけ口

強い組織のマネージャーの仕事とは

 19人中15人が女性というWebサイト制作会社で役員をしています。

男の会社もいいなぁと思ってこんな会社も作りました。

 

sib-lab.jp

 

今日のお話しは強い組織のマネージャーの仕事について

果たしてうちの会社が強い組織なのかは甚だ疑問ですが、数年前と比べると人数は3倍弱で、売上は3倍強になってはいて、業界では1社3年サイクルと言われるほど人の入れ替わりが早いですが、平均勤続年数は平均より長い状態ではあります。

一般的に見るとたぶん「強くなってきた組織」なのではないかと。

 

強い組織とは何か?から、具体的なマネージャーの仕事の話までを自身のメモ代わりとしても記載したいと思います。※自身で振り返るために。

 

強い組織とは何か?

まず重要なのは「どんな組織にしたいのか?」をマネージャー自身が明確にしなければなりません。

これが無いことには進みようがないですからね。

 

私が考える「強い組織」とは

「個々に考え、行動する組織」です。

 

まぁ言葉にすると至極当然で、理想的な組織の一つではないかと思います。

人によっては「指示に対してレスポンスが早い」とか「マネージャーに対して忠実」とか色々あるかと思います。

もし閲覧いただいているあなたが「個々に考え、行動する組織」を「強い組織」と考えない方なのであれば、申し訳ないですが、その後の話は意味はないかもしれません。。

 

では私が理想とする「個々に考え、行動する組織」を実現するために何を実行してきたかを以下に記載します。

 

報告ではなく、提案できるまでに育てる

「組織」を作ろうとしても「組織」はできあがりません。

「組織」を構成するのは「個人」なのであって、その「個人」を育てる必要があります。

 

ではマネージャは個人をどう育てるべきなのか?

「個々に考え、行動する組織」が理想だとして、いきなり社員に「考えろ」と言ったところで、社員は何をどう考えていいのかわかりません。

まず重要なのは「提案できるまでに育てること」です。

よく報連相(ホウレンソウ)とか言われますが、報連相ができる子はミスは少なくなりますが、自分で考え行動する「自走できる子」になることには直結しません。

重要なのは報告・連絡・相談時に自分なりの次の行動の提案ができるか否かです。

そこで「考える」ということを訓練していきます。

 

例えば報告の際

「お客さんのA社さんが今週までにデザインを上げて欲しいと言ってます」

この報告では「お客さんの要望を聞く」までのことをしているだけで、それに対して「考える」ということをしていません。

その際、私は

「うん。それをするためにはどうしたらいい?」

「誰の調整が必要?」

「他案件との兼ね合いは?」

等を聞き続けます。

 

スタッフが

「お客さんのA社さんが今週までにデザインを上げて欲しいと言ってます。デザイナに確認したところ、スケジュールに余裕のあるB、C社の着手を1日遅らせて、そこに挟めば可能とのことです。その他の案件には影響しませんので、スケジュール前倒していいですか?」

まで変われば「提案できる」まで仕上がってきたと判断しています。

 

私が「YES/NO」で回答できるレベルにまで報告の品質を上げることを最初のステップとしています。

こうすることで、何かが起こった際、そのまま伝えるスタッフはいなくなります。

「何をどうすれば現状を打破できるか?」

「それをするためには誰に何を確認すべきか?」

「それを行う際のリスクは?」

「現実的か?」

そのあたりを考えるようになります。

案件の進め方について、こういった「考える習慣」がつけば、他の分野でも考えるようになってきます。

 

多くのマネージャーは「どう指示を出すか?」にフォーカスが当たっているような気がします。

これはうちの会社のマネージャーもそうです。

いかに「効率的で適切な指示を出し、管理することができるか」

しかし、それでは永遠に指示待ちスタッフが増え続けるだけで、どこかのタイミングでその指示出しが追いつかなくなります。

私の場合は10人超えた時点で、指示出しが間に合わなくなってしまいました。

個々のタスクが「私の指示待ち状態」になり、私がボトルネックとなり、タスクの進行を妨げてしまっていたのです。

もちろん、私以上に多くのスタッフの指示出しが可能な方は多くいらっしゃるかと思います。それが10人なのか、20人なのか、50人なのか。
しかし、いずれにせよ、組織の拡大と共に何かを変えなければならないタイミングは発生します。

 

強い組織のマネージャーの仕事の一つは「考えるスタッフ作り」なのではないでしょうか。

 

スタッフがマネージャーになることを見据えた人材育成

私自身が不器用だからかもしれませんが、長いことマネージャーの立場でいながらも、スタッフに合わせたマネージメントができてきたのは30才を超えてからなような気がします。

それまではどうだったか?というと、自分がしてもらったマネージメント方法しかできませんでした。

私が標準だとは言いませんが、こういうマネージャーは多いのではないでしょうか?

私はマネージャーのマネージメント方法に口出しすることは少ないですが、「考えて自走できる子を増やしてくれ」とだけは伝えています。

マネージメント未経験者がいきなり「考え自走する人材を増やすマネージメント」なんてできるはずがありません。

しかし、自分がそういうマネージメントを受けてきたのであれば、いきなりはできなくても、自分もこうだった。自分もこうされた。と反芻しながら歩き出せるのではないでしょうか。

 

私の現時点での強い組織のマネージャーの仕事とは

必要な人材像(私の場合、考え自走する人材)を育てることと、育てる過程で育て方(理念、考え方)も一緒に叩き込むことだと結論付けています。

先に述べたように「組織作り」は「組織」を育てるのではなく、「個人」を育てることです。

しかし、個人だけを育てていても組織にはなりません。

個人から組織へと広げることを想定して教育することが重要です。